パッケージ実績
山本株式会社
広島市西区商工センターに本社を置く山本株式会社は、創業以来タオルや寝装品などの製造・販売を通じて、日常に寄り添う上質な布製品を届けてきた企業です。その山本株式会社が手がける「おりづるたおる」シリーズは、平和の象徴である「折り鶴」から再生した繊維を使用して織り上げられた特別な商品。千羽鶴を新たな形で未来へつなぐという強いメッセージを持ちながらも、それが一目で伝わりにくいという課題がありました。
そこで、パッケージデザインでは「折り鶴にまつわる商品であることを瞬時に伝える」をテーマに、シンプルかつシンボリックな設計を追求。装飾をそぎ落とし、折り鶴の形にくり抜いた窓から商品をのぞかせることで、コンセプトを直感的に感じ取れる構成にしました。視覚的な象徴性と、実物の質感を同時に伝えるデザインです。
使用する紙にもこだわり、商品と同様に「折り鶴から再生された紙」を採用。素材そのものが商品理念を語る要素として機能するよう、紙質の温かみや繊維感を活かしています。さらに、商品名を囲むフレームを折り鶴の翼の形にするなど、細部にも「鶴」のモチーフを忍ばせ、統一された世界観を築きました。
シリーズは「おりづるたおる」「おりづるたおるはんかち」「おりづるてぬぐい」「おりづるてぬぐいはんかち」の4種類展開。すべて同一型の帯紙パッケージとし、素材やサイズの違いを超えてシリーズとしての一体感を実現しています。売り場に並んだ際には、折り鶴の形が連なり、平和と再生の象徴が自然と視覚的に伝わるデザインです。