ライツ・ラボ

パッケージ実績

手しごとの温度が、瓶の中に息づく。 前川農園の哲学を、デザインで伝える。

調味料「一味」

前川農園

廿日市市で、姉妹2人で営む前川農園。農業体験や加工品販売も含めた「6次産業化」を視野に地域と消費者をつなぐ農園を目指してきました。地域を大切にしながら、消費者と双方向に対話できる農業を理念とし、固定観念にとらわれない挑戦を続けています。

そんな前川農園が育てた唐辛子による「一味」のパッケージデザインを担当しました。商品は農園のこだわりを余すところなく表現するプレミアムラインとして位置づけ、デザインでもその姿勢を可視化することを重視しました。正面には筆致の効いたタイポグラフィーで「一味」を大きく配し、唐辛子の燃えるような力強さと繊細な辛みのグラデーションを筆脈で表現しています。文字の太さや線のゆらぎの中には、はえ縄式と杭打ち式のような栽培手法の「緩急」を象徴的に込めました。

背景や装飾は極力そぎ落とし、白地を生かして文字が浮き立つような設計。これにより商品の揺るぎない自信をストレートに訴えかけます。シールや蓋部分の包装にも抑制された意匠を施し、上質で統一されたトーンを崩さないように仕上げました。

前川農園の土地感、消費者と交わる姿勢、素材への尊敬を、ラベルを通じて語る。余白に宿る余韻と、唐辛子という素材の生命力を感じさせるデザインです。

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