パッケージ実績
まきむら農園
広島県尾道市・瀬戸田町にある高根島(こうねしま)は、温暖な気候と海風に恵まれた「柑橘の島」。その地で三代にわたり柑橘づくりを続ける「まきむら農園」は、みかん・はるみ・不知火・せとか・八朔・甘夏・レモンなど多彩な品種を栽培し、ひとつひとつ手をかけて育てる丁寧な農業で知られています。マルドリ(マルチ&ドリップ)栽培によって、水や肥料を果実が必要とする分だけ与え、濃厚な甘みと香りを持つ柑橘を育てています。
そんなまきむら農園のブランド「島蜜柑(しまみかん)」のために、ダンボールパッケージとロゴタイプのデザインを手がけました。瀬戸内海に浮かぶ島から届く果実として、「島の手仕事」を感じさせるあたたかみを大切に設計。みかんやレモンなどさまざまな柑橘と葉を、切り絵のようなタッチで描き、民芸調のやさしい世界観でまとめました。遠くから見ても印象に残り、手にしたときにぬくもりを感じられるデザインを意識しています。
「島蜜柑」のロゴタイプには、高根島のシンボルでもある「高根大橋」をモチーフとして組み込みました。瀬戸内の穏やかな海に架かる赤い橋は、島の象徴であり、生産者と食べる人をつなぐ“架け橋”でもあります。その想いをロゴの中に込めることで、まきむら農園の誠実なものづくりと、島の恵みを全国へ届ける姿勢を表現しました。
ダンボールを並べたとき、島の風景が連なるような構成にしているのも特徴です。出荷作業の現場でも、まきむら農園の世界観が一面に広がるようデザインされており、島での営みそのものがパッケージの中に息づいています。