積み重ねた60年を、ページに刻む。 働く人の誇りと熱を伝える記念誌。

友鉄工業株式会社は、建設・ものづくりの領域でグループを形成し、地場に根ざした技術力と信頼を築いてきました。創業60周年を迎え、この節目を機に、従来の“読む社史”から一歩進んだ、“視覚と感性で体感する周年誌”を制作しました。

これまでは文字主体で会社の歴史を紡ぐ形式が続いていましたが、読まれにくいという課題をふまえ、今回はビジュアル主導の誌面構成を採用。読者が雑誌をめくるようにページを楽しめるよう、写真・図版・レイアウトに工夫を凝らしました。

誌面は、友鉄工業を軸に、グループ企業である友鉄ランド・友鉄マシンも紹介し、三社が一体となって築くグループ像を重層的に描き出しています。創業者メッセージ、現場グラビア、年表、代表者メッセージ、座談会、従業員紹介、アルバム、数字で見る軌跡、記憶の道具（Memory Items）など、多彩な企画を折り込み、歴史と現在と未来を立体的に伝える構成です。

表紙はマット加工を用いシンプルにまとめつつ、質感のある手触りと落ち着きのある佇まいを意識。見返しにはアクセントとしての意匠を加え、開くとグループの輝きと歩みが広がるよう演出しました。

完成した記念誌は、全社員だけでなく協力会社や顧客にも配布され、周年事業の機会を通じてグループの関係者と想いを共有するコミュニケーションツールとしても機能しました。記念誌のほかにも、ロゴのブラッシュアップ、スポーツタオル、名刺、記念パネル展など制作物を拡張し、60周年という節目をグループ全体の体験として設計しました。

60年という歴史を、ただ記録するのではなく、未来への原動力に変える。
この記念誌は、友鉄工業グループの誇りと可能性を、見て感じられるかたちにした作品です。

●第41回広島広告企画制作賞（2021年）　SP部門グラフィック２ 平面ページ印刷の部【金賞】
〈入賞結果一覧ページ〉https://www.hiroshima-ad.jp/prize2020/#sp